交通事故による死傷者 【首都直下地震】

平成17年2月25日 政府中央防災会議「首都直下地震対策専門調査会」より
被災シナリオ 東京湾北部地震 M7.3

鉄道事故

朝8時のラッシュ時に在来線・私鉄・ 地下鉄で約200人、新幹線で約100 人の死者が発生するおそれ。

鉄道事故による被害者数 (単位:人) 5時台 8時台 12時台 18時台
死者数 JR在来線・私鉄・地下鉄 200 30 100
JR新幹線 100 70 90
負傷者数 JR在来線・私鉄・地下鉄 70 12,000 1,800 6,500
JR新幹線 200 200 200

被害データについて

  • 脱線予測は、比較的深度の浅い銀座線・丸の内線・日比谷線・東西線・千代田線は、地表と同じ震度を受けるものと想定。その他の比較的深部を通る地下鉄は地表震度より1ランク差し引いた。
  • 地下鉄の脱線に伴う死傷者発生率は、地上鉄道によるものの半分と仮定。
  • 新幹線については、ドイツのICE脱線事故事例と同様の事故が発生した場合の死傷者数と、在来線と同様の事故が発生した場合の死傷者数の中間値を想定。

道路での交通事故

交通事故による死者は約30人程度と考えられる

道路での事故による被害者数 (単位:人) 5時台 8時台 12時台 18時台
死者数 揺れによるハンドル操作ミス 10 10 10
落橋・倒壊等に伴う事故 10 20 20 20
負傷者数 揺れによるハンドル操作ミス 300 500 400 500
落橋・倒壊等に伴う事故 40 90 80 90

被害データについて

  • 揺れによるハンドル操作ミスについては、地震発生の時の震度6強以上エリア内、平均時速40km以上で走行中のドライバーを対象として算出。
  • 地震による昼間、都市部の交通被害の実績がなく、平常時の交通被害の死傷率を用いていることから、鉄道・高速道路上部の跨線橋の落下等、地震時に発生する特異な被害については考慮していない。
  • 高架下を店舗等に利用している箇所の耐震補強工事については、店舗等との調整に時間を要するため耐震化が遅延している。

被害想定で考慮されていない、その他の被害シナリオ

  • 鉄道や高速道路上部の跨線橋が被災・落下し、通行中の列車 や車両が被災し、死傷者が増加する。
  • 鉄道の脱線事故により対向列車との衝突事故が発生した場合、 死傷者が増加する。
  • 道路通行支障に伴う、救助・救急医療活動の遅れ、病院機能 の低下による救急医療活動の支障に伴い死者が増大する。