糸魚川-静岡構造線活断層

1996年9月11日 地震調査委員会より

糸魚川-静岡構造線活断層の調査結果

糸魚川-静岡構造線活断層危険度 -

位置

糸魚川-静岡構造線活断層系は、日本列島のほぼ中央部に位置する、全長140~150kmの活断層系。北部、中部、南部の区分は以下の通りとする。

  1. 北部: 神城断層、松本盆地東縁断層
  2. 中部: 牛伏寺断層、岡谷断層群、諏訪断層群、釜無山断層群
  3. 南部: 白州断層、下円井断層、市之瀬断層群

過去の活動

牛伏寺断層を含む区間では約千年おきに、M8程度の規模の地震が発生してきた可能性が高い。 当該活断層系は、約1200年前に白馬から小淵沢までの区間(約 100km)で活動し、その地震の規模はM8程度(M7 3/4~8 1/4)であった可能性が高い。

将来の活動

牛伏寺断層を含む区間では、現在を含めた今後数百年以内に、M8程度(M7 1/2 ~8 1/2)の規模の地震が発生する可能性が高い。しかし、地震を発生させる断層区間(場所)がどこまでかは判断できない。
なお、18世紀以降の歴史地震に現れているようなM6.0~M6.5程度の地震については、活断層調査による評価は困難である。

糸魚川-静岡構造線活断層付近に発生したと思われる地震の歴史

発生年 場所 規模
762年 美濃・飛騨・信濃 M7.0以上
841年 信濃(松本付近?) M6.5以上
1714年 信濃小谷村 M6 1/4
1725年 伊那・高遠・諏訪 M6.0~6.5
1791年 松本 M6 3/4
1841年 信濃 ?
1858年 信濃大町 M5.7±0.2
1858年 信濃諏訪(疑わしい) ?
1890年 犀川流域 M6.2
1918年 長野県大町付近 M6.1、M6.5

新編日本被害地震総覧(宇佐美1987)より

政府の地震調査委員会は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、双葉断層の地震発生確率が高まった可能性があると発表しました。

参考データ

1995年 阪神淡路大震災(兵庫県南部地震 M7.3)の場合

発生地震 地震発生確率 平均活動間隔
六甲・淡路島断層帯 30年以内に
0.02%~8%
約1.7~3.5千年