固定電話・携帯電話の不通 【首都直下地震】

平成24年4月18日 東京都防災会議 地震部会「首都直下地震等による東京の被害想定」報告書より

固定電話の不通

最大の被害が出るのは東京湾北部地震(冬18時、風速8m/s)で、都内全体で固定電話不通率は7.6%となり、特に区部では10%となります。

固定電話不通率

固定電話不通率 冬・18時 冬・12時 冬・5時
東京湾北部地震(M7.3) 7.6% 2.6% 1.3%
多摩直下地震(M7.3) 2% 1% 0.7%
元禄型関東地震(M8.2) 6.1% 3.2% 2.8%
立川断層帯地震(M7.4) 1.4% 0.5% 0.3%

風速8m/s

固定電話の不通率 区市町村別一覧

固定電話不通率 「冬・18時 風速8m/s」のケース

区市町村名 東京湾北部地震 多摩直下地震 元禄型関東地震 立川断層帯地震
千代田区 1.3% 0.3% 0.5% 0%
中央区 2% 0.5% 19.6% 0%
港区 1.9% 0.5% 4% 0%
新宿区 4.6% 0.5% 0.4% 0%
文京区 7.6% 0.4% 0.4% 0%
台東区 7.3% 0.9% 0.8% 0%
墨田区 19.6% 1.5% 19.6% 0%
江東区 7.6% 2.3% 21.6% 0%
品川区 35% 2% 34.8% 0%
目黒区 18.4% 1.3% 11% 0%
大田区 23.9% 1.6% 30% 0%
世田谷区 12.7% 2.1% 5.3% 0.1%
渋谷区 11% 0.7% 0.8% 0%
中野区 10.6% 1.2% 1.1% 0.3%
杉並区 19.7% 3.8% 3.4% 2.7%
豊島区 2.4% 1.6% 1.2% 0.1%
北区 1.7% 0.7% 0.6% 0%
荒川区 15.1% 2% 1.5% 0%
板橋区 0.9% 0.9% 0.8% 0.1%
練馬区 2.2% 2.2% 1.8% 0.4%
足立区 11.2% 1.7% 1% 0.1%
葛飾区 10.9% 1.1% 1.6% 0.1%
江戸川区 11.6% 1.3% 8.3% 0%
区部計 10% 1.3% 7.6% 0.2%
八王子市 0.2% 4.6% 1.6% 2.5%
立川市 0.2% 8% 0.7% 12.7%
武蔵野市 2.9% 2.1% 1.3% 1.1%
三鷹市 1.8% 2.2% 1.2% 1%
青梅市 0.1% 0.6% 0.3% 2.2%
府中市 0.6% 3.2% 0.9% 7.8%
昭島市 0.1% 6.6% 1% 8.8%
調布市 0.7% 0.9% 0.8% 0.3%
町田市 0.5% 3.2% 7.1% 0.3%
小金井市 1% 7.7% 1% 4.9%
小平市 0.7% 11.5% 0.9% 10.6%
日野市 0.1% 3.3% 1.6% 4.2%
東村山市 0.4% 6.4% 0.4% 4.3%
国分寺市 0.6% 10.2% 0.8% 15.2%
国立市 0.5% 11.5% 1.1% 21.4%
福生市 0.1% 3.1% 0.9% 9.4%
狛江市 3.7% 1.8% 3.1% 0.2%
東大和市 0.3% 12.1% 1.4% 19.8%
清瀬市 0.3% 0.7% 0.3% 0.4%
東久留米市 0.7% 2.7% 0.6% 0.7%
武蔵村山市 0.1% 5.5% 0.7% 12.4%
多摩市 0.2% 2.7% 1.3% 1.8%
稲城市 0.2% 0.9% 0.3% 0.2%
羽村市 0.3% 1.7% 1.5% 13.7%
あきる野市 0.5% 3% 1.5% 7.1%
西東京市 1% 1.6% 0.9% 1.1%
瑞穂町 0% 0.4% 0.3% 3.3%
日の出町 0.1% 1% 0.8% 2.8%
檜原村 0% 0.1% 0.1% 0%
奥多摩町 0% 0% 0% 0.1%
多摩計 0.7% 4.1% 1.7% 4.8%
合計 7.6% 2% 6.1% 1.4%

携帯電話の不通

特に被害の大きい東京湾北部地震では、区部東部や南部を中心に、携帯電話の不通率が高まります。

東京湾北部地震

東京湾北部地震 携帯電話の不通

携帯電話不通分布 冬18時 風速8m/s

ランクA 停電率、不通回線率の少なくとも一方が50%以上
ランクB 停電率、不通回線率の少なくとも一方が40%以上
ランクC 停電率、不通回線率の少なくとも一方が30%以上
ランクD 停電率、不通回線率の少なくとも一方が20%以上
ランクE 停電率、不通回線率のいずれもが20%未満

多摩直下地震

多摩直下地震 携帯電話の不通

携帯電話不通分布 冬18時 風速8m/s

元禄型関東地震

元禄型関東地震 携帯電話の不通

携帯電話不通分布 冬18時 風速8m/s

立川断層帯地震

立川断層帯地震 携帯電話の不通

携帯電話不通分布 冬18時 風速8m/s

通信の復旧について

首都直下地震の発生時には、ゆれや液状化によるインフラ施設の被害、火災延焼被害、道路閉塞の発生等により復旧活動要員の参集に支障が生じ、復旧が遅れる可能性がある。さらに浸水想定地区や大規模火災延焼地区では、復旧までに期間を要する可能性がある。

阪神・淡路大震災

  • 交換機系:約28万5千回線不通1日後復旧完了
  • 加入者系:約19万3千回線不通14日後復旧完了

東日本大震災

  • 不通約100万回線(3/13)
  • 発災後約1週間で約80%の不通を解消(4/20約20万回線)
  • 発災後約2週間で約90%の不通を解消(4/26約10万回線)

阪神・淡路大震災以降に発生した地震災害時には、いずれの地震時にも通信寸断の復旧に2週間程度を要している。