南海トラフ巨大地震
地震調査研究推進本部地震調査委員会レポートより
南海地震・東南海地震について
四国から駿河湾までの太平洋沿岸を含む南海トラフ沿いの地域では、ここを震源域として大地震が繰り返し発生しています
- 南海トラフ
- 四国や紀州半島を走る海溝域。西側で発生する地震を「南海地震」、東側で発生する地震を「東南海地震」と呼ばれています。
約90~150年の感覚でマグニチュード8級の津波をともなう巨大地震が発生します。 - 東南海地震
- 領域Y付近を中心にして起こった大地震
- 南海地震
- 領域X付近を中心にして起こった大地震
南海地震の発生確率
次の南海地震と東南海地震の発生時期の関係は、同時又は相互に近接して発生するかのどちらかである可能性が高い。(後者の場合には、東南海地震、南海地震の順番で発生する可能性が高い)
地震の規模は個別に発生した場合、南海地震はM8.4前後・東南海地震はM8.1前後。同時に発生した場合、M8.5前後。
さらに、津波が発生する可能性があると考えられる。
年別地震発生確立 | 南海地震 | 東南海地震 |
---|---|---|
今後10年以内 | 10%未満 | 10%程度 |
今後20年以内 | 20%程度 | 30%程度 |
今後30年以内 | 40%程度 | 50%程度 |
今後40年以内 | 60%程度 | 70~80%程度 |
今後50年以内 | 80%程度 | 80~90%程度 |
地震調査研究推進本部地震調査委員会 2001年
発生メカニズムと過去の地震
南海トラフに発生する地震は、主に、四国や紀伊半島が乗っている陸のプレートの 下へ太平洋側からフィリピン海プレートが沈み込むことに伴って、これら2 つのプレ ートの境界面が破壊する(ずれる)ことによって発生する。また、時によっては陸のプレート内の断層も含めて破壊し局地的に強い揺れを生じさせる可能性もある。
昭和東南海地震 1944年12月7日(M7.9)
- 津波
- 紀伊半島西部から伊豆半島の太平洋沿岸。紀伊半島東部沿岸では、津波の高さは6~9m
- 震度5弱以上
- 近畿地方の一部、紀伊半島東部から静岡県御前崎までの沿岸域
- 震度6弱以上
- 三重県から静岡県御前崎町までの沿岸域の一部
昭和南海地震 1946年12月21日(M8)
- 津波
- 九州から房総半島南部の太平洋沿岸。四国及び紀伊半島 の太平洋沿岸では、津波の高さは4~6m
- 震度5弱以上
- 九州の一部、四国南部・東部、紀伊半島、及び近畿・中国・中部地方の一部
- 震度6弱以上
- 局地的に震度6弱相当以上となった場所もあった